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【地震前兆百科】地震を予知する動物たち~なぜ多くの動物たちは地震の前に騒ぐのか?

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先に紹介した、阪神・淡路大震災の宏観現象をまとめた「前兆証言1519!」では、FAXなどで送られた1,519件の報告のうち、文意が不明なものや内容が前兆証言と関係ないものを除き、1,207証言が残った。
そこから、分類と収集のために、場合によって1件の報告を複数に分け、最終的に1,711事例を抽出した。


「前兆証言1,711件」

その前兆証言1,711件を分類すると、以下のようになる。

  • 獣類:19%、324ケース
  • 鳥類:16%、281ケース
  • 魚類:5%、93ケース
  • 爬虫類など:2%、40ケース
  • 昆虫など:2%、40ケース

 

震源地付近で前兆現象が増える

動物の異常行動は、激震地付近の証言が多い。
日本愛玩動物協会の聞き取り調査では、イヌ・ネコの異常行動は26%~39%だという。
越冬中の昆虫(ほとんどすべて)では、アリ、クワガタ、ミミズなどが活動する。


海洋型地震では、海産生物が淡水生物の4倍で、いずれも約50%が60Km以内。
直下型地震では、海産生物が淡水生物とほぼ同数で、いずれも約70%を超えている。
イワシ・カツオ・マダイ・イカなどの極端な大漁や不漁が見られるが、地震のタイプには関係ない。

古代から知られていた動物前兆

地震の前に動物が異常行動を見せることは、古代から知られていた。
古代ギリシャの地方都市ヘリケがBC373年に大地震で海中に没した時、その5日前に、ネズミ、ヘビ、イタチ、ムカデ、ミミズ、カブトムシなどあらゆる動物が群れをなして、都市間街道を別の市へと向かって移動したという。
ネズミ、ヘビ、ミミズなどは現代でも宏観現象として報告が多いので、あながち作られた話とは思われない部分がある。


動物が地震を予知するかどうかについては、私が20代だった1980年代頃から強い関心をもっていた。
その頃に読んだのが、ヘルムート・トリブッチ著「動物は地震を予知する」だった。

「動物は地震を予知する」

ヘルムート・トリブッチ博士(Helmut Tributsch、1943-)は、イタリア生まれのドイツ人で、太陽エネルギーの化学的変換の分野で世界の第一人者である物理化学者だ。
トリブッチ博士は、1976年5月6日に生まれ故郷イタリアのフリウリ地方でM6.5の地震が発生した時に南米に滞在していたが、両親を案じて故郷へ戻った。


930人の犠牲者が出たこのイタリア北東部の地震によって、両親の家を含めて、生まれ故郷の村が瓦礫の山と化していた。
この時に村人たちと交わした会話から、地震の前に多くの動物たちが異常な行動を示していたことを知って興味を抱いた。
この専門外の分野に関してまったく無知だった著者が、その後に調査をした結果、この本が生まれた。


博士は本の冒頭で、こう書いている。

説得力があると私が考えているのは、時代や文化や職業を異にする多くの人々の目撃談が驚くほど互いに似ているという事実と、もうひとつ、もっと重大なことだが、一見ばらばらな現象がすべて科学の言葉できちんと説明できるという事実である」
(ヘルムート・トリブッチ「動物は地震を予知する」)


世界的に著名な科学者の言葉として、非常に説得力がある。
この本を読んで、一見科学的根拠がなさそうなこの現象が、科学で十分説明がつきそうだと思ったものだった。
【地震前兆百科】では、この本に書かれた多くの事例を紹介している。




動物は地震を予知する (朝日選書 (277))

動物は地震を予知する (朝日選書 (277))

地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス)

地震の前、なぜ動物は騒ぐのか―電磁気地震学の誕生 (NHKブックス)



ラドン濃度グラフ:札幌観測点
ラドン濃度グラフ:市川観測点
ラドン濃度グラフ:広島観測点
『RadGraph - 大気中ラドン濃度グラフ集』より


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