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【前兆】韓国の7月のガス臭やアリ大群出現は9/12の韓国南部M5.8地震の前兆だったか?

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ちょっと古い内容になるが、2016/09/12 20:32に発生した朝鮮半島南部(韓国南東部)のM5.8の地震の話題を。
この地震の2ヶ月弱前の7月下旬に、韓国の釜山(プサン、Busan)周辺で、「異臭がする」という騒ぎがあり、またアリの大群も出現して、地震の前兆ではないかと話題になった。


これらは、果たして9/12のM5.8の地震の前兆だったのだろうか。
それを検討してみたい。

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異臭騒ぎ

今年7月21日21日午後5時30分ごろから、釜山で「ガスの匂いがする」という届け出が警察や消防署などの機関に殺到した。
警察と釜山(プサン)消防本部によると、そのような内容の届け出が170件余りも続いた。


これらの申告があった場所は、釜山の東の海雲台区から、南区龍湖洞、大淵洞、東区草梁洞一帯に広がっていた。


韓国のネット上では、地震前兆としてのラドンガスの放出で匂いがするのではないかという情報が流れ、不安を仰いでいた。

7/23アリの大群が出現

2016年7月23日、韓国第2の都市・釜山(プサン)の海岸で数十万匹のアリの大群が砂浜を移動しているのが目撃された。
ネット上では、地震の前兆ではないかとの不安の声が広まっていた。


ただし、広安里を管轄する区の関係者は、アリの大群は「梅雨が終わる今の時期に砂浜で毎年見られる光景」として、地震前兆の可能性に対して否定的な見解を述べた。

地震の前に異臭はするか?

この騒動の半月ほど前の今年7月6日には、蔚山市東区(ウルサンシ・トング)の東52Km沖でM5.0の強震が発生していたので、なおさら地震に対する不安が募っていたのだろう。


異臭に関しては、ラドンガスという意見も出ていたようだが、私が調べたところでは、ラドンガスは無臭だということがわかった。
昨日「探求三昧」の方で紹介した、私がTOCANAで執筆した記事では、異臭と地震前兆の関係において、ラドンガスが関係しているようなことを書いてしまったが、あれは間違いのようだ。


tankyu.hatenablog.com


それをいうならば、むしろ「硫黄臭」の方だろう。
正確にいうと、硫黄自体も無臭なのだが、火山地帯などで「硫黄臭」と表現されるのは硫黄と水素の化合物である硫化水素のことだ。


釜山から9/12の震源までは70Kmほど離れていて、また時間的には2ヶ月弱のタイムラグがあった。
そのため判断が微妙だが、地震前兆かもしれないサンプルとして記憶にとどめておくことにしたい。

アリの大群の例を検討する

では、蟻の大群の方は、どうだろうか。
これまでの経験から、地中に棲む生物ならば2~3ヶ月前からの前兆の出現はあり得ると考えている。
70Kmの距離があるが、M5.8という規模を考慮すると、アリ得なくもないかもしれない。


かつての中国の国家レベルでの地震予知研究では、アリは前兆を知らせる生物の一つとして重視されていた。
アリたちは、地震の前に引越をすることがあるという。
亀井義次著『大地震前兆集』では、地震の前にアリがゾロゾロと出てくるという報告が何件か見られる。
1976年8月18日に静岡県賀茂郡で発生した河津地震(M5.4)では、6~7月に家中にアリが上がってきて大変だったという。
このように、地中に棲む動物は地上の生物よりも地震前兆に早く反応することが多い傾向にあるようだ。


そのため、韓国のケースはタイムラグ的にいっても前兆の可能性はあるだろう。

日本の硫黄臭(硫化水素臭)のケース

日本では、ある地域で硫黄臭がするので地震の前兆ではないかと時々ネット上で騒がれる。
だが、そのわりにはその後に地震が起きることはそう多くない。


つまり、硫化水素臭がするのは地震前兆以外の要因である場合が多いということになる。
だが、地震前兆であると思われるケースもある。


たとえば、2004年9月1日頃から北海道の岩見沢市で「硫黄臭がする」という報告が相次いだ。
下記の情報速報ドットコムの記事で詳細が書かれている。


saigaijyouhou.com


では、これに対応する地震があったかというと、9月4日7時49分に、日高地方西部でM4.7の地震が発生した。

発生時刻:2014年9月4日 7時49分頃
震源地:日高地方西部
最大震度:震度3
緯度:北緯 42.8度
経度:東経 142.7度
震源マグニチュード M4.7
深さ:約30km


3日後という短いタイムラグであり、80Kmほどの距離はあるが、前兆だった可能性があるだろう。


ちなみに、この時の札幌のラドン濃度はどうだったかと、参考までに調べてみた。
すると、下記のグラフの通り、ちょうど岩見沢市で異臭が報告された9/1頃からラドン濃度の上昇が見られ、ちょうど低いピークになった時に日高地方で地震が起きていた。


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(RadGraph - 大気中ラドン濃度グラフ集より)
www.radgraph.com


この時は、その後に収束していないのは、続けて2日後の2014年9月6日17時31分頃に浦河沖でM4.5の地震が起きていたせいかもしれない。


いきなり予言者の話になるが、松原照子さんが、2014年8月22日の「地震予知のポイントは」と題した世見で、硫黄臭について以下のように書いていた。

私達は外を歩く時に履物をしているために土面の深部の熱水の上昇も気付きませんし、硫化水素や二酸化硫黄のようなガスが地面から出始めているのに気付きません。
tankyu.hatenablog.com


松原さんが地震予知に関連したことを書くのは珍しく、これも「聞き書き」なのだろうか。

現時点(10/4 21:00)の前兆かもしれないこと

ついでにというか、現時点でのラドン濃度など前兆かもしれないことで気づいたことを書いておく。
ラドン濃度では、札幌が上昇中、市川と広島が下降してきて収束前後といったところ。
ボコフ博士の48時間以内の予測マップでは、新潟あたり(?)がM5-M6のマークがついているので、念のため注意したい。
詳細は下記の「リアルタイム地震前兆データ」のページを見てください。


saryuya.com


台風18号一過の後の大きめの地震にも、念のため注意してください。


※私がこの手の希少本を紹介すると価格が高騰することが多いのだけど、このブログはまだアクセス数が少ないから大したことないかな。



ラドン濃度グラフ:札幌観測点
ラドン濃度グラフ:市川観測点
ラドン濃度グラフ:広島観測点
『RadGraph - 大気中ラドン濃度グラフ集』より


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